大塚の老舗「マルキク矢島園」で、ほっとひと息。

大塚の街を歩いていると、時代を超えて愛される、ぬくもりのあるお店に出会うことがあります。「マルキク矢島園」もまさにその一つ。1955年創業の老舗茶舗ながら、今なお進化を続け、地域の人々に寄り添い続ける素敵なお茶屋さんです。

取材中、何度も感じたのは「人の温かさ」。緑茶の香り、丁寧なおもてなし、美味しすぎるかき氷…そして矢島さん夫妻の笑顔。そのすべてが、この街でしか味わえない唯一無二の魅力です。この幸せを、ぜひ多くの方に届けたいと思い、記事を書かせていただきました。

この記事を書いた人
編集部大嶺晋弥

【大嶺 晋弥】

一杯のおいティーで、一期一会をホットに味わう人。

歴史と革新が息づくお茶屋さん

1955年創業、時を重ねた信頼と味

マルキク矢島園は、70年近い歴史を持つ老舗のお茶屋さん。地元の方々に長く愛され続けている理由は、その確かな品質と、地域とのあたたかなつながりにあります。店構えは落ち着いた趣きで、一歩入ればお茶の香りとともに、どこか懐かしい空気が漂います。

77歳の現役店主が発信する、SNS時代の「お茶屋像」

店主の矢島さんは、サラリーマンとして定年まで働き、そこから家業を継ぎ、現在は奥様と2人でお店を営んでいます。77歳の今もInstagramで店の魅力を発信したり、電子決済を導入したりと常にアンテナを張っている。

名刺からアールグレイの香りがする遊び心まで忘れない姿勢に、若い世代からも「推せる!」の声が。「古くて新しい」。それが、矢島園が老舗と呼ばれてなお輝く理由なのです。

笑顔とおもてなしに満ちた空間

矢島さん夫妻のキラキラした接客

初対面とは思えないほど気さくで明るい矢島さん夫妻。店に入った瞬間から優しい笑顔で迎えてくれ、話すだけで元気をもらえます。常連さんとのやり取りからも、人を大切にしている姿勢がひしひしと伝わってきました。

「緑茶deアールグレイ」に宿る、和と洋のハーモニー

矢島園の人気No.1ドリンクが「緑茶deアールグレイ」。矢島さんの母の出身地・静岡から仕入れた上質な緑茶に、ベルガモットの香りをまとわせたこの一杯は、まるでお茶のフレグランス。

飲むたびに深く、すっきりとした余韻が心に残ります。「お茶って、こんなに自由でいいんだ」と感じられる、驚きと発見のある味です。

こだわり抜いた本格かき氷

南アルプスの天然水が生む、ふわとろの氷

「お茶屋なのに、かき氷?」と思った方、侮るなかれ。矢島園のかき氷は、南アルプスの天然水から作った純氷を使用。口に含んだ瞬間、ふわっと消える。暑さもストレスも一緒に溶けていくような感覚です。この氷の感動を、ぜひ一度体験してみてください。

進化する夏のごほうび

抹茶味のかき氷はやはり不動の人気。シンプルな抹茶味から、あずきやミルクのトッピング付きまで、どれも絶品。また、ソフトクリームも種類豊富で、暑い時期には毎日でも通いたくなる魅力が詰まっています。そして今、新たにプロテイン入りかき氷オリジナルブレンドコーラの新作にも挑戦中。

地域との深いつながり

迷子の子が選んだ、安心できるお店

ある日、子どもとはぐれてしまった母親がいました。でも、母も子も、自然と「矢島園に行けば会える」と思った。それは、毎日の挨拶や笑顔の積み重ねが、矢島園を“安心の交差点”にしていたから。こうしたドラマが、日常の中で起きているのが、このお店のすごさです。

まんずcafeがつなぐ、秋田と東京と人の心

2階にある「まんずcafe」は、木のぬくもりと畳のやさしさに包まれた空間です。店名の「まんず」は、秋田出身の店主の奥様の方言「まんずまんずいぐぎてけだごど」(まあまあよく来てくれました)に由来します。

その言葉には、訪れる人への感謝と温かい気持ちが込められています。そんなメッセージが込められた場所で、かき氷やお茶を味わいながら、都会のリズムをひと休みしませんか?

大塚の街に根ざし、人と人をつなぐマルキク矢島園。お茶の香りと人のぬくもりに包まれたこの場所で、あなたも心ほぐれる時間を過ごしてみてください。

住所 東京都豊島区北大塚3丁目22-8
営業時間 13:00~18:00
定休日 水日
予約 ネットもしくは電話にて可
アクセス JR大塚駅徒歩5分
駐車場 なし
電話番号 03-3917-4795
公式サイト 公式Instagram