魚と日本酒、ときどきラーメン。大塚みや穂の真っ直ぐな味
大塚駅南口から徒歩2分。昼はラーメン、夜は日本酒と魚料理が楽しめる、二つの顔を持つ「みや穂」。私自身よく通っていますが、料理のおいしさはもちろん、店主の宮本さんをはじめ、スタッフの皆さんが明るくて居心地がいいのも、この店の魅力です。
今回の取材を通して見えてきたのは、食材や料理、仕入れ先、そしてスタッフのことまで、とにかく全部に妥協しない宮本さんの姿。ひとつひとつに真っ直ぐ向き合う、その人柄があらためて伝わってきました。気づけば胃袋はもちろん、心までしっかりつかまれていました。
| この記事を書いた人 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
大嶺晋弥 |
またしても、おいしい店に胃袋を捕獲されました。 どうも、みね捕です。 |
||||||
18歳から料理の世界へ。30歳で独立
みや穂は魚と日本酒、ときどきラーメン

みや穂を一言で表すなら、魚と日本酒、ときどきラーメン。店名は宮本さんの名前から取った「みや」と、日本酒を連想させる稲穂の「穂」を合わせたものです。宮本さんが料理の世界に入ったのは18歳。巣鴨の割烹料理店で約5年間修業し、和食の基本を学びました。
その後は赤坂の老舗日本料理店、新宿、広尾、渋谷など、さまざまな業態や価格帯のお店を経験。高級店だけにこだわらず、幅広い店を見て経験したことが今のみや穂につながっています。
若いうちに挑戦したかった

27歳頃には、東陽町の小料理店で料理長を経験。料理だけでなく経営についても学び、30歳で独立しました。逃げ道を作らないよう、周囲にも独立することを公言していたそうです。
言ったからには、やる。この潔さも、宮本さんらしさのひとつ。ちなみに私なら、逃げ道を3本くらい用意してから、ようやく小声で言うと思います。
父の日に始まった大塚のみや穂
最初のお客さんは両親

みや穂がオープンしたのは、2009年6月21日。それまでなかなか親孝行ができていなかったという思いから、その年の父の日をオープン日に選び、最初のお客さんとしてご両親を招待したそうです。
ところが翌年、父の日は毎年6月21日ではないことを知ったのだとか。そして何を隠そう、私も今回の取材で初めて知りました。宮本さんだけじゃなかったようです。またひとつ、大人の階段を上りました。
一枚の張り紙から始まった

当時、大塚で一人暮らしをしていた宮本さんが、仕事帰りに歩いているとテナント募集の張り紙を発見。すぐに連絡を入れると、そこからはとんとん拍子に話が進んでいったそうです。
現在の木を基調とした温かな店内は、宮本さん自身がスケッチブックに描いたイメージをもとにつくられたもの。料理だけでなく、店づくりにも宮本さんのこだわりがしっかり詰まっています。
料理にも仕入れにも妥協しない
魚は豊洲で自分の目で確かめる

みや穂の主役は、やはり魚。宮本さんは豊洲市場まで足を運び、その日の状態を自分の目で確認して仕入れています。電話注文で済ませることもできますが、お客さんが食べるものだから妥協できない。日本酒も味だけではなく、仕入れ先との人間関係を大切にしています。
商売だけではなく、この人とは長く付き合いたいと思える相手から仕入れるそうです。料理にも人にも真っ直ぐ。みや穂らしさは、仕入れの段階から始まっています。
初めてなら刺身とだし巻きたまご

初めて夜のみや穂を訪れるなら、まず食べてほしいのがお刺身。みや穂を代表する一品です。そして、もうひとつ外せないのがだし巻き卵。修業時代の師匠から受け継いだ、宮本さんにとって思い入れのある味です。ふわっとした卵に箸を入れると、出汁がじゅわっと広がります。これはぜひ、一度食べてほしい一品。
ちなみに夜のみや穂は予約必須。早めの予約をおすすめします。
昼のラーメンにも和食職人の技
はまぐりと帆立の潮soba

昼のおすすめは、はまぐりと帆立の潮soba。豚と鶏のチャーシュー、蛤、帆立が入った贅沢な一杯で、魚介の旨味が優しく広がります。始めたきっかけは、夜のお通しで出していた蛤のお吸い物。この蛤でラーメンを作れないかと考えていた頃、ラーメン店で働いていた人が和食を学びたいと入店したことで形になりました。
個人的な隠れたおすすめは魚介の担々麺。何度食べても、気づけばスープまで飲み干しています。
一番うれしいのはスタッフの笑顔

宮本さんが店をやっていてうれしいと感じるのは、スタッフが楽しそうに働いている姿を見た時。売上でも料理の評価でもなく、スタッフのことでした。実際に通っていると、スタッフの皆さんは明るく、店全体に温かな空気があります。
今後はラーメン専門店など、違う業態への挑戦も考えているそうです。18歳から料理を続けてきても、探求心はまだまだ止まりません。
食材を自分の目で確かめ、師匠から受け継いだ味を守り、人とのつながりを大切にする。みや穂のおいしさは、宮本さんの人柄そのものなのかもしれません。大塚で魚と日本酒を楽しみたい夜も、優しいラーメンを食べたい昼も。ぜひ一度、みや穂を訪れてみてください。
| みや穂の店舗情報 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 住所 | 東京都豊島区南大塚3-48-5大明ビル1F | |||||||
| 営業時間 | 昼11:30-13:30 夜17:30-22:00 | |||||||
| 定休日 | 日曜 | |||||||
| アクセス | 大塚駅徒歩3分 | |||||||
| 電子マネー | カード、電子マネー、QRコード※昼は現金のみ | |||||||
| 電話番号 | 03-3988-3577 | |||||||
| 公式HP | みや穂公式HP | |||||||
大嶺晋弥